商売ってこういう感じなんだと思った「サイゼリア おいしいから売れるのではない 売れているのが美味しい料理だ」を読んでの感想
サイゼリア おいしいから売れるのではない 売れているのが美味しい料理だ
正垣泰彦 2016 日経ビジネス人文庫
を読みました。
以下、ネタバレが含まれますので、ご注意をお願いします。
私は介護業界で働いている訳ですが、売上とか利益とか、客数とかそういったものにはやや距離があります。
そういった経営的な部分は上司が請け負っており、私はどちらかというと接客とか出勤するスタッフの一日の業務スケジュールを組み立てたりしています。
そういった訳で、私はこの本から商売ってこういうことだったのか、ということを思いました。
中でもいいなと思った点は以下の4点。
1、商品が主観的においしいか否かという点ではなく、客数という指標で測っている点。
2、言葉の定義の重要性を説いている点。
3、「儲ける」のではなく「儲かる」という視点
4、商売を楽しむ、という点
これらの点がいいなと思いました。
1、商品が主観的においしいか否かという点ではなく、客数という指標で測っている点。について
いい商品かどうかは客数が増えばいい商品だということです。
この点、科学的でいいなと思いました。
どんなにいい商品を開発したと思っても、お客さんに選んでもらわなければ商売にならないという点で、
お客さんが選ぶ商品というのがいい商品ということでした。
客層ではなく、お客さんの用途に絞るというのも私にとって新たな発見でした。
2、言葉の定義の重要性を説いている点。について
私は言葉の定義を大事だと思っているのですが、職場の人たちはあまり気にかけていないようです。
介護の現場では「転倒」という事故があるのですが、
例えば、Aさんが椅子の足に自分の足が引っかかってバランスを崩し、前のめりに転んだ
ということと
Bさんが床に落ちたものを拾おうとしてしゃがみ、その姿勢からバランスを崩して後ろに転んだ、
どちらも一般的な感覚からは「転倒」したことになりますが、Aさんは派手に倒れ、Bさんは少し尻餅をついただけという感じです。
「転倒」を「急激な姿勢の変化」と定義すればAさんは「転倒」であり、Bさんは「転倒」してないということになります。
あと私の上司なんかは言いたいことを勢いのままに言う方で、たくさん喋ってる割には重要なことや全体像が私はとらえ切れないことが度々あります。
なので「それはどうしてですか?」とか「その意図するところは何ですか?」とか質問しています。
反対に他の職員から業務上のことを話されたとき「で、結局なんなの?」「それはどういう意味?」「なぜそうなってるの?」と私は思うことがちょこちょこあります。
報告か連絡か相談か意見か質問か、みんな初めに「報告ですが…」とか付けてくれるといいなと、私も忘れがちなのですが…。
3、「儲ける」のではなく「儲かる」という視点 について
本書では儲けてやろう、ではなくお客さんや社会に貢献することを第一にすると結果として「儲かる」ということが述べられています。
これは大事だろうなと思いました。
4、商売を楽しむ、という点 について
やっている本人が楽しくなければ続かない、と本書では述べられています。
最近の私にとても響くお言葉(笑)
最近の私は何が楽しくて介護職をやっていんだか。。。
介護現場で営業とか経理とかをやっていない私には商売を知るいい本でした。