女性の高齢者にもスケベはいる。
私はデイサービス勤務である。
お客さんの9割は認知症である。
お客さんの男女比は1対9くらいで女性が多い。
私の職場のデイサービスは、比較的認知症の程度が軽めの人が多い。
杖使ってる人もいるけど普通にみんな一人で歩いてるし、会話も成立している。
認知症のせいで会話の内容は成立してないけど、会話の雰囲気が会話している風に成立している人たちもいる。
そんな中で、一定数スケベな女性のお客さんはいる。
明らかに若い男性スタッフを目で追っている人(ふと目が合うと真顔でずっとこちらを見ているものだからビビる)。
「ここをもんでやろうか?」と言って男性スタッフの股間をつかんでくる人(そういう話題には時間が早いですよとか返したりする)。
認知症のせいだが、若い男性スタッフを「この人はね、私の夫なの」と言う人。または恋人のように扱う人。
その場から離れようとすると「行かないで」と、しおらしい声で行って後をついてくる人。
認知症の人の中には、自分で意思表示できない人がいるので、そういうお客さんにはトイレの声かけを行う。
「トイレ行きますか?」「トイレ行っておきましょうか?」など。
ここで、女性のお客さんにトイレの声かけをしてトイレに誘導しようとすると、隣の席のスケベ女性はそれまで笑っていたのに、こちらを真顔でじっと見てくる(嫉妬しているのか?と思われる)。
そのスケベ女性も認知症で、自発的にトイレには行かないのでトイレの声かけを行う。
するとそのスケベ女性はトイレという個室に男性スタッフと2人きりになるとニコニコしだす。
そして、こちらが排泄をするようにズボンを降ろす声かけをすると、「いいじゃん」とか言って踊りだしたり、トイレにおいてある備品なんかをいじりだす。
仕方ないので再び「こっちですよ」とか「こうですよ」とか言って軌道修正をするが、「あはは」と笑ったり「いいでしょ?」とか笑顔で言ってきて、こちらの体を触ってきたり、抱きついてきたりする。
このくらいは、まあ許容の範囲というか、そこまで問題になるものではないと思うが、
こういう場面に会うたびに私はずるいなーと思うのである。
デイサービスとは介護保険の事業で、利用料金のだいたい9~7割は市区町村の税金から支払われるのである。
本人負担は1~3割程度なのだ。
つまり、スケベ女性のお客さんはほぼ国からの金を使って自分のスケベ欲求を満たそうとしているのだ。
自分が同様のことをしようと思ったら、100%自己負担で、且つ、風俗利用で1万数千円以上は確実にかかるなぁと思う。
スケベ女性高齢者は、自分よりも若い男性に自らの欲望をぶつけてくるわけで、自分の仕事はそういう性的なニュアンスは無いはずなんだけど。
一方で、風俗業界の方には、いつも自分のスケベ心を相手にしてもらってありがたいなぁと思ったのだった。